昔、問屋さんからお聞きした話です。
ある呉服店のでのお話なのですが・・・
『奥さん、これは綺麗な帯でしょう。』と店員さんは問いかけ
『あら、いい有栖川ね。』とお客様がお応えになられそうです。
『いやぁ~?良い帯と思いますけど・・・』と店員さんは言われたらしいです。
店員さんは、良い帯とは聞かされていても、何という帯でどんな価値があるのか
ということは知らなかったらしいのです。
商品知識としてお客様の方が段違いに上と言うことになります。
“有栖川”といえば「有栖川錦」のことで、名物裂の一つで
有栖川宮家の所蔵品だったことからこの名があるものです。
直線文様の中に、鹿や馬、飛竜等の動物が織りだしてあり、
特に鹿を織り出した文様は有名です。
今度は、お客様が、
『江戸小紋を探しているわけではないのよ。ただ柄ゆきが“行儀”の良さを
生かしたものはないかしら』とおっしゃられたらしいのです。
すると 、その時店員さんは、ただ 『はい???』 といい、
いかにも不思議なお顔をされていたらしいと言う話をお聞きしました。
“行儀”イコール“礼儀マナー”ととらえたらしいのです。
この場合の“行儀”とは、江戸小紋の柄の一つで、
角通しと間違えやすい似た寄った柄です。
行儀 |
角通し |
今は、情報社会でお客様の方がよくご存じの場合がございます。
そんな時は、お客様であっても、いえお客様だからこそ 私ども呉服屋は
教えて頂いたことは、学ばせて頂いたと素直に「有り難い」と思う気持ちも
大切だと思います。
又、逆に分からないお客様には、なんでも聞いて頂けるようなお店作りが
大切と思います。
専門店ならではの良さを活かしながら気軽に遊びに来て頂けて、
何でも質問しやすいようなそんなお店作りをめざしております。
むらたや お薦め訪問着
今回特にお薦めする訪問着と袋帯です。
最近寒くなってきましたので、少し温かみのある色合いで、着る用途が広い
ものを選びました。これから、七五三のシーズンです。お母さまのお着物として、
結婚式のお呼ばれ、炉開き、初釜等々ございます。また、お茶をされている方は、
今時期ですと、お免状を頂きに京都にいらっしゃるみたいです。
お家元からですので、やはりお着物は、一つ紋入りの訪問着が一番だと思います。
若い方なら長く着て頂けると思う逸品です。
私どもの地方では、パーティーはあまりございませんが、こちらの方から都会へ
着物で何らかのパーティーに出席されるというお話をよく聞きます。
袋帯は、私が特にお薦めの帯です。
このように、訪問着に合わされたり、黒留袖に合わせれる格の高い帯です。
きもの むらたや
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