夏のきものと帯

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~梅雨時期からの着物と帯~

梅雨入りをすると夏の始まりを感じます。梅雨は普通1か月~1か月半と言われていますが、梅雨明け(出梅)が過ぎると本格的な夏『盛夏』となります。そんな時期の「きもの」どうしたら良いのかしらと悩まれる方も多いと思います。
本来、六月ですと透けない単衣で帯は先取りですので絽の帯を結びます。

こういった決まりごとがございますのでそれに沿ってお召し頂けると間違いはないのですが
暑くて汗びっしょりになって着られている方も多いですので、無理をせず、工夫をして楽しく着物をお召しになってください。
透けない単衣は、六月と九月に着用します。なので、六月の着物の小物選びは、夏用でも袷用でもどちらでも大丈夫です。
但し、衿元を夏の半衿にされるならば、小物はすべて夏物にしたほうが宜しいです。
逆に九月の単衣ですと着物は季節を先取りで着こなすので、夏が終わっても尚まだ小物や帯が夏物なのは宜しくありません。

 

≪単衣向きのきものと夏のきもの≫

[正絹小紋 京染め唐花文]
[東京染め小紋・貞子好みより]
☆左の小紋は、お茶席に好まれるグレーの地色でモダンな地模様の上に、花の柄が染めてある上品な小紋です。
☆右の小紋は、光沢のある丹後ちりめんの生地を使用して柄を施してございます。サラッとしていますので着心地は宜しいかと思います。
こちらの生地をお勧めして頂いたのはむらたやが江戸小紋を染めて頂いている富田染工場の社長様からです。やはり餅は餅屋ですね。
素敵に染め上がって参りました。画像ではこの小紋の良さをお伝え出来ないことが惜しいです。

 

[正絹小紋 京染め紋意匠に捺染染め総柄小紋]
[正絹小紋 京染め紋意匠に葡萄唐草文様]

☆左の小紋は、春から初夏にかけて気軽にお稽古、普段に着物生活をされる時重宝します。 お色から涼し気な印象を受けますのでご友人と
お食事にお出かけされても良いですね。 勿論袷にされても大丈夫です。

☆右は、オフホワイト系のクリーム色の紋意匠生地に葡萄唐草を施しています。私一押しの気軽に着れる小紋です。お色からしてこれからの
季節に適した小紋です。

 

[小千谷ちぢみ・杉山織物謹製]
[小千谷ちぢみ・杉山織物謹製]
☆両方とも夏にぴったりの麻の生地「小千谷ちぢみ」です。気軽にお出かけされたりお稽古や観劇、ご友人とのお食事会にどうぞ

 

[横絽に縦絹混ざり織り変わり絽の付け下げ]
[絽の付け下げ・五泉の生地]

☆訪問着より気軽にお召しいただき、よそゆきから準礼装まで対応ができる着用範囲の広いおきものです。訪問着に近い柄の付け下げとなっておりますので袋帯や格の高い織りの名古屋帯を合わせてください。。

☆右は、ブルーがかった淡いグレーで帯を描いた柄と帯締めを描いた柄が調和している上品な付け下げとなっております。左より柄行がおとなし目となっております。品よく上品にお召いただける付け下げです。これからのお薦めの帯はこちらです。

 

≪夏の雨の日にお薦めの東レの無地≫

[東レシルック・絽の無地]
[東レシルック・絽の無地]
☆東レの生地は最高級ポリエステルきもの「シルック®きもの」です。洗濯機で洗えるので、天候や汗を気にせず着用できます。

≪これからのお薦めの帯≫

 

[大光織物 謹製・スリーシーズン用 ]
[夏・特選西陣織袋帯・大光織物謹製]
☆透け感のあるブルーグレー地に織り上げられた生地に唐華と幾何学文様が施されていますので、盛夏を外した4月~7月初め。9月~11月がお勧めです

☆帯地に各菱の中に「松・唐華」が金糸銀糸が互い違いに施されています。お色からして涼しさを感じさせます。格のある柄行です。夏のお茶事にどうぞ

[西陣織袋帯・ 田中義謹製]

[特選西陣織袋帯・大光織物謹製 ]
☆帯地は、淡いグレーパープルです。金糸・銀糸で雪輪や波、観世水、抽象化した花などを施しています。夏の暑い時期に涼しそうなお色と柄行です
☆右はアイボリー色の地が変わり織りで織られていて涼しさを感じさせます。松・梅・桜・菊の模様化した図柄に垣根と波や七宝が施されています。

 

[西陣織九寸名古屋帯・京都イシハラ謹製]
[西陣織九寸名古屋帯・佐々木染織謹製]
☆左は段々にありあげられた帯地に幾何学も文様が施されている名古屋帯です。社中の夏のお茶事や研修会にお勧めです
☆右はほのかにピンク色とアイボリー色で織っていてその上に抽象化された花が施されています

しきたりと装い~礼装~

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今回は、結婚式の装いについて書きたいと思います。

現在は、結婚式を延期という方、細々でも一区切りされたい方
色々です。
最も、結婚式は時代によって変わってきています。
だから、装いも多少は変わりつつあると思います。

【祝儀の場の礼装】
祝儀の場ですから、おめでたい柄、華やかな装いを心がけている
と思います。
例えば、
☆ホテルの結婚披露宴に列席される場合
紋付の訪問着や色無地がお勧め

☆主賓などの重い立場
色留袖が宜しいかと思います

☆最近増えているレストラン形式のウエディング
基本は同じですが、あまり格式ばらない会ならば、少し軽い装い
例えば、軽めの訪問着や付け下げ、華やかな小紋でも宜しいかと
思います。その場合の帯合わせ、小物合わせは必ず祝儀向きにし
ましょう。
新郎新婦のお母さまでしたら、黒留がお勧めですが、カジュアル
な会場で黒留は少し重いと感じられるならば、色留袖でも宜しいかと
思います。
このような場合、ご両家で話し合われてお決めになられ足踏みを揃え
た方が宜しいです。

黒留袖

訪問着

振袖

色留

色留袖

【礼装の時の祝儀扇】
扇は、末広がりの形から、「末広」ともよばれています。祝儀のお席では
礼装の小物として祝儀扇は必需品です。黒塗りの親骨に金銀の地紙を張った
ものが一般的です。
挨拶をする時は、手に持ちそれ以外の時は前帯のの左側にさしておきます。
黒い骨の祝儀扇はフォーマルな着物全般に使えます。
白い骨の祝儀扇は、色留袖、訪問着などに用いますが、黒留袖には使えません。

格式ばらない披露宴ならば、祝儀扇だけでなく、艶やかな末広をコーディネート
されても宜しいかと思います。
カジュアルな着物には、アクセサリー感覚で自由に合わせて楽しんでみては
いかがですか。

※茶扇や喪服扇は、他の用途には使えません

【伊達衿について】
古くは、きものを重ねてお召しになることで、改まった装いを表現しました。
その名残が、礼装である留袖の比翼仕立てです。さらに簡略化したものが
衿比翼(伊達衿、重ね衿)です。
今は、振袖、訪問着、色無地などの晴着に、華やかさを添えるものとして
使われています。
※一般に紬などの街着には用いません

【礼装用お薦め袋帯】

改元記念謹上之帯 『令和』 京藝謹製

百かくの格調高い吉祥文を織りなした「吉祥百宝図」と長寿を願う寿
をかくした「寿松文」を一本の帯に織なしました。
※こちらはネットには載っておりません

特選西陣織袋帯 『人間国宝・大場松魚の世界』となみ織物謹製

「平文花鳥段重」空想上の鳥とされている鳥が織り込まれていて
段重ね中に金・銀と優しいグリーン色と気品あるパープルの糸で
それぞれの文様を施しています。

特選西陣織袋帯『藤原織物謹製』「正倉院文様尽くし」

クリーム地に優しい色使いの吉祥文様を施してある格の高い袋帯です。
忍冬や立湧くに華文、笹蔓、小葵や波を工夫して施してございます。

特選袋帯『河村織物謹製』「本手織りの逸品 河村つづれ帯」

帯の手織り職人さんにより、丁寧に織りあげ等レ他フォーマル向けの
袋帯です。 橫段の中におめでたい正倉院の唐草模様の柄が品良く配置
されています。機械織りではなく、職人さんの手織りなので、そのしな
やかさは抜群です。

お薦めコーデ~無地付け下げと袋帯

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結婚式 それは女性にとって一大イベントです。勿論親御様にとっても
大切な一日です。
簡単でいいと思われる方、きちんとしたい方。それぞれのお考えがある
ようです。

これは、先日のお客様のお話です。
男性の方から「着物と袴をみてもらいたい。」と連絡を受けましたので、
てっきりお嬢様の着物と袴のクリーニングと思っていましたら、ご本人
様のお着物で寸法が合うだろうか見てもらいたいとの事でした。

大島のアンサンブル、紬のアンサンブル、黒紋付の羽織2枚、袴を2枚を
持ってこられました。
お話をお聞きするうちに、ご子息様の結婚式が10月にあるというので、
箪笥から黒紋付と袴を探していたご様子。黒で紋がついていたので、持
参されたとのことです。

取り敢えず羽織って頂きました。小々裄が短いようでした。
体型も変わらたご様子。まして、昔の生地の幅は今より短かったので
尚更です。
ただ、長年箪笥で眠っていた割に状態が良かったので、クリーニング
だけで済みました。

「羽織と袴があるという事は、着物と襦袢も必ずあるはずです。探し
てください。その方が金額も安く済みますので・・・・・・」とお伝えした
ところ
次の日、「来たよ。」といいながらニコニコしながら持ってこられました。

黒紋付の羽織と着物はクリーニングに出し、襦袢はクリーニングから戻って
半襟を白に替えます。羽織ひもはさすがに黄ばんでいましたので新品を注文。
足袋もお求めになられました。

他のものはこまごまと直しがいりますが取り敢えずは、結婚式に出席する
きもののご用意ができて安心されたご様子でした。

お一人様の対応でもお時間が掛かってしまいますが、喜んで頂けるのが何より
と思っております。

【今日のお薦めコーデ】

東京友禅 坂井教人作 「かたくり」 グリーン

東京友禅 坂井教人作 「かたくり」 ベージュ

西陣織の袋帯を合わせてみました。

東京友禅の無地付け下げの「坂井教人作・かたくり」

違うタイプの帯を合わせてみました。

東京友禅のこちらの反物は、裾、袖の裾に「かたくり」の柄を施してあり
全体的にはすっきりと見える上品なきものです。
お茶席などや入卒などにお召しになられても宜しいと思います。

東京友禅作家の坂井教人さんは、具象的なデザインが多く糸目友禅が主体です。
モチーフは「かたくりの花」「水芭蕉の花」などです。
合わせた帯はどちらも西陣織物です。

まだサイトには載せておりません。

着物(無地付け下げ)198,000(税抜)⇒99,000(税抜)です。

着物のカビ予防のための企画~単衣の着物と帯

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先日、お客様とお話をしていたら、

「どうしても喪服がカビになっちゃうのよね。シミにもなるし。」
「どうしたら良いのかしら。」「やはり虫干し?」「面倒よね」
「でもいざという時出したら着れないなんて嫌だし、せめて喪服ぐらい自分で
着れるようになっておきたいじゃない。」

等々。

そこで、「着物のカビ予防のための着方教室」を考えました。
普通の教室は、何処もされていることと思います。
(以前はむらたやでも行っていました。)
今回は、着方を習いたいのではなく、
「着れるけどわざわざ家で着物を出して着ないわ。」
「帯が少し不安。ちょっとアドバイスが欲しいわ。」
などと各々が教えあって談笑して気分を変え、着物のお手入れの代わりに
着物を着てみましょう。という会です。着物は何を持ってこられてもOKです。

とにかく、箪笥から着物を出してみることから始めてみましょう。
そして、ご自身で着る勇気が出ればその時に皆様で「ランチ」というのも
良いですよね。

「着物を着る機会もない。」「せめて喪服ぐらいは自分で着たい」
「我流だから、みんなの着方を見てみたい」というご意見の元
お教室ではなく着物を着て風を通しカビ予防をしましょう。
先生は各々が先生です。場所だけ提供しますという企画です。
勿論、経験のない方でも大丈夫です。

(やはり、ソーシャルディスタンスを考え1日5名まで、と考えております。)

箪笥に仕舞ってある着物をカビ予防のために着てみませんか。

 


ここからは、お薦めの着物と帯です。
夏物にはちょっと早いかもしれませんが、絽の無地と夏の袋帯のご紹介です。

【夏用の色無地と袋帯】

【夏の付け下げと袋帯】

合わせている帯は
夏・特選西陣織袋帯【大光織物謹製】「華唐草文様・六通」 

アイボリー色の地が変わり織りで織られていて涼しさを感じさせます。
松・梅・桜・菊の模様化した図柄に垣根と波や七宝が施されています。
上品にまとまっていますので夏のお茶席、六月や九月のお茶席にも結ぶこと
ができます。こちらですと、無地から上のお着物に合わせられます。
また、合わせやすいという事です。ご覧の通り色合いの違うお着物ですが
結構しっくりきています。

 

【単衣向き小紋と名古屋帯】

京染め[唐織紋意匠に葵文様・薄クリーム色]
特選西陣織九寸名古屋帯【白綾苑大庭謹製】「小花色紙紋・六通」

京染め[江戸五嶋紐監修・ライトパープル色]

合わせている帯は
西陣織袋帯【弥栄織物謹製】「更紗丸華文・スリーシーズン袋帯」

 

※喪服について

私どもの地域は、嫁ぐときに家の家紋をいれるのが主流です。
地域によっては、おんな紋を入れられる方、嫁ぎ先の紋を入れる方
諸事情で、家紋が嫌だからご自身が作られる方色々です。

お客様が、おっしゃられる言葉は、「喪服着ないから」「その日は忙しい
から着ると大変でしょ。」「娘は全く興味がないから。」等々
正直、寂しい気がします。

実際、喪服はお道具ですが、ご自身の御守りなのです。「五つの紋」は、
ご先祖様やご両親をあらわしていて、いつまでもお嬢様を御守りするという
意味がございます。
だからこそ、女性が紋付の着物を作るとしたら「喪服」が一番といわれています。

よき風習は残していきたいです。それも我々の務めと思います。

 

 

新緑の季節のお薦め小紋と名古屋帯

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年度が替わってから初めてのブログです。

お花見の時期は過ぎましたが、新緑の季節。目にも優しくほのぼのさせて
くれる時季です。
本来なら、お茶会があちらこちらで執り行われて、お話も色々お聞きする
はずなんですが、こじんまりと、密かにと皆様気を付けていらっしゃいます。

これからの時期に良いお着物と帯のご紹介です。

東京染め小紋
こちらは、富田染工場のオリジナルの小紋です。江戸小紋と同じ技法と工程
型紙を使っています。

正絹小紋【東京染め】[往年の名女優・沢村貞子好み・ライトブラウン色]

こちらは、合わせる帯によって30代から上はずっとお召し頂ける商品です。

お薦めの帯は、
気軽にお召いただくにはこちらはいかがですか。同系色でまとめてみました。
帯締めで全体を締められたら宜しいかと思います。

【特選西陣織九寸名古屋帯 川島織物謹製】

 

特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

しゃれ感のある名古屋帯です。こちらの機屋さんは、袋帯でも裏地も同じ機で
織っていますので、しなやかでありながらハリがあるのが特徴です。
上の東京染め小紋と同系の帯地にブルー系の華が施してございますので、食事会
同窓会、ちょっとしたお茶席や観劇などにお薦めです。

正絹小紋 京染め[紋意匠に捺染染め総柄小紋]

こちらは、単衣にされて気軽にお稽古や気軽な会食にもお召いただけます。
野点で立礼のお点前の時にお客様として気軽に出席できるお茶席などにも
お召し頂けます。

西陣織九寸名古屋帯【ふくい謹製】「唐華文様・六通」

お茶をされる方にも絶大な人気を誇る「名門ふくい」の九寸名古屋帯です。
しなやかで、ハリ感のある帯地に、忍冬唐草文様が施されています。
こちらは、ベージュの地色の着物にも合いますし、ここらクラスの帯と合
わせられるとの捺染染めのお着物も良く見えます。

帯の格を上げると、着物も活きてきて全体がよく見えます。
だからこそ、帯って重要ですよね。

 

目上の方へのご訪問の着物と帯

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先日、むらたやとお取引して頂いいる小物の問屋さんに注文いたしました。
そちらは、少しお高いですが、品物もしっかりしています。

届いて箱を開けて商品を出すときに一冊のカタログを見つけました。
それは、「ふろしき」のカタログでした。
私が幼いころの風呂敷の感覚を覆すようなカラフルなふろしきのカタログ
でした。
よくよく考えれば、スーパーでレジ袋はお金がかかる時代。
何度も使えテンションが上がるような色合いや柄の買い物袋が欲しいと
あるお客様がおっしゃった言葉を思い出しました。

今回のカタログは「ふろしき」ですが、風呂敷って色々な結び方もでき
お着物をお召しになって紙袋を持つより、「ふろしき」それもきれいなお色や
カラフルな柄で包んで行かれると、ご自身もテンションが上がるし、オシャレで
見た感じも素敵です。

今更ながらですが、「ふろしき」良い所を突いてるなと感心しました。

今日は、「ちょっとよそ行き」という感じできものと帯を選んでみたい
と思います。

まず「きもの」ですが、

これからの季節を考えて明るめのお色の付け下げです。


合わせる帯として
着物が古典ですので、洒落た感じの帯ではなくきちんとした袋帯がお薦めです

特選西陣織袋帯【藤原謹製】「正倉院文様尽くし」

こちらで合わせられると、華やかさもあり品と格がございます。
目上の方へのご訪問の時などのちょっとしたお出かけの時などにどうぞ。

勿論、入学式などでも宜しいかと思います。
年代は、30代40代50代とお召いただけます。

少し地味目にされたい場合は、こちらの帯はいかがですか

特選西陣織袋帯【加納幸謹製】「縦雲取草花文様 金色・六通柄」


色々な場面で活用できますので重宝します。

こちらの付け下げのお色もこれからの季節に良いです。

 

上の袋帯もあいますが、お茶席などにご出席の場合のお薦めの帯は
こちらです。

正絹西陣織袋帯 【洛陽織物 謹製】 「輪(リン)・粋の極み」
お茶席にお薦めの袋帯です。⇓こちらの画像よりもう少し明るい地色です。

お薦めの年代は、せめて40代から上の方をお勧めします。若い方には
地味に感じかわいそうです。40代から上の方ですと落ち着きもあり品格も感じられ
と思います。

正絹西陣織袋帯【織匠小平謹製】「変り七宝菊牡丹唐草」

どちらも光沢のある帯です。
雰囲気を変えたい場合こちらはいかがですか。

特選西陣織袋帯【山口美術織物謹製】「桃山葡萄文」

紺にブルーグレーがかった地色。葡萄唐草の文様が刺繍で描かれていて
日本が誇得る貴重な文化遺産である染・織・繍の最高峰の技術を千二百年に
も及ぶ歴史のなかで禁裏の厚い庇護のもと、技を継承、『紫雲会』同人の
監修の許に駆使し創作した逸品です。

二枚目の付け下げは、お色もですが、柄もおとなし目ですので、格のある
名古屋帯を合されても宜しいかと思います。

お薦めは、
特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」

菊や梅を文様化した柄です。柄の色合いも少しずつ変えています。
こちらの画像では、この帯の良さが伝わりにくいと思いますが、
光沢を感じられる帯です。軽くて、結びやすい素敵な名古屋帯です。

こちらは、特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

西陣老舗機屋【秦生織物】謹製のしゃれ感のある名古屋帯です。
こちらの機屋さんは、袋帯でも裏地も同じ機で織っていますので、しなやかで
ありながらハリがあり軽い帯地が特徴です。

いかがでしたでしょうか?
ご質問、お問合せされたい方はこちらから、もしくはお電話でどうぞ。
お問い合わせフォームからでも構いません。遠慮なくどうぞ。

 

春のお薦めきものと帯

投稿日:

桃は、木へんに兆しを添えられています。
これは、「きざし」であり先見性を表すものです。

春に筍を掘る名人は、地表のほんの少しの節目に「兆し」を感じ
上手に見つけ出します。

桃にも凹になった節目があり、昔は桃を予兆のシンボルとして、
この木でお祓いをして、疫病を早めにみつけ退散させようとしたものです。
桃太郎の由縁はここから来ているのではないでしょうか。

桃の花の明るさが冬の暗さを追い払ってくれる。また、桃の花の香りは、
邪気を追い払ってくれると考えられていました。

日本では、桃の節句といえば「ひな祭り」です。女の子が無事に育つように
願いを込めて家族で祝う行事です。
これは、さかのぼること平安時代、当時の貴族が身体を清め健康を願った
「上巳の節句」に起源を持つといわれています。

最近では、向かって左に男雛、右に女雛が多いようです。
しかしながら、昔の内裏雛はこの逆で向かって右が男雛でした。
日本では、ひな壇の方から見て左側(向かって右側)のお席が
上座とされていたからです。

明治になって、天皇皇后両陛下が写真を撮られる時、国際習慣にに従って
向かって左のに天皇が立たれました。それから、内裏様を飾る時も天皇皇后
両陛下と同じでなければおかしいのではないかということになり、昭和初め、
東京のひな人形卸組合が男雛を向かて左にすると決めたようです。

下の写真は、私の娘の京雛です。
今年もお雛様を出しました。
「お嫁にいけない。結婚ができない。のもかわいそうかな(T_T)」なんて

これからの時期にお薦めの訪問着のご紹介です。

高級訪問着 正絹[橘に絞り・美の花の世界]

「古事記」には、不老不死の理想郷である“常世(とこよ)の国”に自生する植物
と記されているので、橘は長寿を意味するので縁起の良い木とされているいます。
また、元気な子を授かると信じられていました。
文様化されたのは平安時代からで、「つぼみと花、果実」が同時になる植物と
されていますので文様にも花と果実が一緒に描かれています。
又、おめでたい柄である吉祥文様の多くは中国から伝わったものですが、『橘』は
日本で生まれた数少ない吉祥文様の一つです。

こちらの訪問着は、橘を文様化してございますので、通年お召いただけます。
だからこそ、この時期(桃の節句~)にいかがですか?
この時期からののお茶会などにさりげなく上品にお召しくださいませ。


お薦めの袋帯 
こちらはいかがですか

特選西陣織袋帯 奥田小由女の世界【となみ織物謹製】「綾羅織」

奥田小由女さんは、日本を代表する人形作家です。色数をおさえ
抽象的な造形や自然の共生母子の情愛をテーマに華やか且つ安ら
ぎのある作品を作り上げておられます。

正絹西陣織袋帯【織匠小平謹製】「変り七宝菊牡丹唐草」


あまりインパクトのないお色の帯ですが、柔らかく結びやすく、上品な柄で
施されていますので、きものとのバランスは良いのではないでしょうか
お茶席などに結ばれると宜しいかと思います。

特選西陣織袋帯【服部織物謹製】
「手織・こはく錦製造織元・立浪四季花丸文様」

≪名門正統派の品格≫ 精緻な織りの品格です。その中でも意匠・色彩の
素晴しい御品です。 [服部織物謹製]こはく錦の袋帯です。
オフホワイト地に朱や草色・紫などの多色と金箔で立浪四季花丸文様が
柄付けされています。豪華で華やかな袋帯です。

 

春にかけてのお薦め小紋はこちらです。
京友禅染高級小紋[橘桐菊文様]

明るいお色の小紋です。「桐・橘・桜・菊などの文様化柄」ですので、
袷にも単衣にも仕立てられてご着用できます。

お薦めの名古屋帯

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」


梅や菊を文様化したおしゃれで格のある名古屋帯です。
お色の好き嫌いの出るタイプですが、結ぶとしっくりとくるおしゃれな
名古屋帯です。こちらの帯に帯締めは赤系統(着物の柄に使われている
ようなお色の帯締め)などを合わせたら宜しいのでは。
帯揚げは、淡いグリーン系統なんかいかがですか?

雰囲気はガラッと変わりますが
こちらの名古屋帯は貴重で価値がございます。
特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「桧垣・織成なごや」


織成(しょくせい)とは綴織の一つです。古くは正倉院に伝わる「七条織成
樹皮色袈裟」という裂地から再現された格式の高い技法です。軽くてしなや
かで、綴織に準ずる格式をそなえていますので、「お茶席向きの装い」と言
って間違いないでしょう。芯を入れる必要がないため、軽くて結びやすいと
いう利点もございます。一般的な袋帯に劣らない格があります

京友禅染の小紋には少し雰囲気が違うわと感じられる方も多いかと思われ
ますが、お色と邪魔をしない柄ですので結ばれると統一感はございます。
また、こちらの帯は、紬などにも合わせるとしっくりくる帯ですので、普段に
お出かけの時にお召しになる紬などに合されると素敵です。

小物もSALEでお出ししております。
そちらもどうぞ、ご覧くださいませ。
例えば、こちらは浅草仕立ての印伝の鼻緒の草履です

絶えず小物もご紹介いたします。
これからも、何卒、宜しくお願い申し上げます

着物の選び方~基礎

投稿日:

久々に基本中の基本をブログに書こうと思います。
「これから着物を着たいわ。」「お稽古で着物を着るから知っておきたい」
という方に必見です。

【着物の種類】

〇白生地を染めた「染の着物」
〇先に染めた糸で織った「織の着物」
こちらの二通りに分けられます。

一般に、染の着物の方が格が高いです。織の着物はどちらかというと
カジュアルとされます。

模様の付け方によって「訪問着」・「付け下げ」・「小紋」などの種類が
あり着用の場やコーディネートも変わります。

何はともあれ、着物には約束事が多く、面倒だなぁ~と思われがちですが、
基本が分かれば決して難しくございません。

【季節と着物】

10月~5月 :裏(胴裏・八掛)の付いた袷の着物
6月・9月  :透けない単衣仕立ての着物
7月・8月   : 夏の着物

時季に合った着物を選び、装いで季節感を表現するのは、着物ならではの
醍醐味・喜びといえます。

昨今、季節感を失いつつある日本に、取り戻すべき感覚であって日本人としての
繊細な部分と思います。日本の季節は、自然現象として目に映るのですから、自ずと慣れ親しんでくるべきものです。

【シーンに合わせた着物選び】

訪問着 :胸と裾に柄合わせをした模様で染めた着物です。
格調高い古典柄や豪華なものは、一つ紋を付けて準礼装として装う
ことができます。婚礼・パーティー・茶会・会食など、最も幅広く
活用できます


合わせる帯はこちらはいかがですか
西陣織袋帯「加納幸謹製」

西陣織袋帯「藤原織物謹製」

西陣織袋帯「藤原織物謹製」

付下げ :同じ絵羽柄でも白生地を裁ってから染める訪問着に対して反物の
まま染める着物のことを付け下げといいます。基本的には縫い目
に柄が渡らない柄行でしたので、訪問着より軽い外出着とされて
いました。
しかし、現代では柄が多様化して、付け下げでも柄合わせがある
のに対し柄合わせのない訪問着もございますので、区別する意味
があまりなくなったのではないでしょうか。
どちらも模様の格と豪華さで着分けしたほうが宜しいかと思います。


合わせる帯はこちらはいかがですか?

特選西陣織袋帯【服部織物謹製】
「手織・こはく錦製造織元・立浪四季花丸文様」

特選西陣織袋帯 【帯清謹製】
「植物や自然の柄文様」正装、準礼装のお着物
こちらは、私が一押しの袋帯です。古典柄で黒留袖にも結べますので便利です。

特選九寸名古屋帯【高島織物謹製】
「九寸唐織 蜀江華文 白地 お太鼓柄」お茶会やお祝いの行事など
こちらは、格のある柄ゆきですので上の付け下げには合うと思います。
上品にお召いただけます。

色無地・江戸小紋
:柄のない無地の着物が色無地。五つ紋を付けて礼装都することもで
きますが、実際に着やすい、使用頻度が多いのは一つ紋です。こち
らですと格のある帯を合わせて準礼装としてお召いただけます。
江戸小紋も細かく格のある柄ならば一つ紋を付けて準礼装にされても
大丈夫です。紋なしの無地やしゃれ感覚の江戸小紋柄は紋ありの着物
より軽い外出着となります。

江戸小紋(正絹・未仕立て)【家内安全柄・薄緑色】

特選西陣織袋帯 【となみ織物 謹製】 ≪優彩正倉院華文・金色≫

特選西陣織袋帯【となみ織物謹製】「織宝華柄」

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦・唐華・六通」

特選西陣織九寸名古屋帯【川島織物謹製】「お太鼓柄・ペルーの民族文様風」

特選西陣織八寸名古屋帯【安藤謹製】「桧垣・織成なごや」
綴織りの一つの織成(しょくせい)織といいます。無地や江戸小紋には最適です

小紋  :全体的に柄があり、一方向に柄を繰り返している着物です。
一般に軽い外出着とされ、お稽古や観劇、ご友人とのお食事会など
に向く着物です。小紋でも様々なタイプがありますので、模様の格
や華やかさによって着る場を考えます。
格式張らない場でも、カジュアルなパーティーや軽いお茶会には
格のある古典柄の着物を選びましょう。

グレーのお色で流れるように唐華が施してある小紋です。
お茶席に好まれるお色です。

正絹小紋 京染め[紋意匠に飛び柄華文] 金彩加工で縁取りされた柄

帯を合わせるならばこちらはいかがですか?

特選西陣織九寸名古屋帯【藤原織物謹製】「紹巴 ぶどう笹蔓文 六通」

特選西陣織九寸名古屋帯 【秦生織物 謹製】

西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「三色段に桜・全通」
これからの季節には重宝します。

九寸名古屋帯(正絹)【山田織物謹製】
「市松地に唐草文様・ライトグリーン色・六通」

他にも色々とございます。是非ご覧くださいませ。

立春~これからの着物と帯

投稿日:

~立春~
「春の気配が立ち始める日」
日本には、ご承知のように一年を二十四等分しています。
立春はその中の一つ。

小寒、大寒、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満
芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、零露、霜降
立冬、小雪、大雪、冬至
となります。

日本は、四季を大切されますので、工夫して楽しみましょう。

問屋さんから、風呂敷のカタログが届きました。
「めずらしいなぁ~」と思っていたら、むらたやが仕入れた
風呂敷のような大判のハンカチ(色々とつつめるタイプ)のブランドが
載っていました。

私どもも着物と帯だけでなく小物も少しずつ写真を撮ってアップしようと
昨年末から始めました。
まだまだ、点数は少ないですが、少しずつ写真を撮って載せていきます。
是非ご覧ください。

今現在、帯の写真の修正中です。袋帯なんですが、スリーシーズン用の
帯となっておりますので、大変軽い帯です。
楽しみにしていてください。

今日のお薦めきものと帯です。

春らしく明るい小紋です。

紋意匠生地に葡萄や河骨文と桔梗と唐草文様をバランスよく描き上品に
仕上げました。淡いパープルにグレーが混ざった地色でお茶席などに好
まれる小紋に仕上がっております。


花菱文様の紋意匠生地にグレーが入った淡いブルーのお色に『葡萄文様』
をとび柄で施してあり一部に染びったで描いています。

こちらの着物は小紋ですのでやはり名古屋帯を結ばれた方が宜しいかと
思います。

特選西陣織九寸名古屋帯【川島織物謹製】「お太鼓柄・ペルーの民族文様風」

帯地がベージュと生成りの中間どころで、どんな着物のお色にも合わせ
やすい帯となっております。所々にふっくらとした柔らかな質感の
モール織が施されていて、表情が豊かでオシャレな名古屋帯となってお
ります。江戸小紋やとび柄小紋、総柄小紋でお召し頂き粋におしゃれに
結んで頂きたい一品です。

特選西陣織九寸名古屋帯【となみ織物謹製】「九百佐賀錦」

「九百佐賀錦」と名をうつくらい華やかな感じの帯です。帯自体とても軽く
締めやすいく大変重厚感があります。お色を考えると、淡いお着物に合され
るととても素敵になります。

 

婚礼仕度~喪服はいるの?

投稿日:

現在では、結婚に至るまでの手続きが簡略化されています。
儀式というより、パーティーと考える方が多く、家と家との
結びつきではなく「結婚する当人同士の意思で物事を進めて決める」
そんな傾向が見受けられます。

しかしながら、今のこの時期に結婚式をされようとしている方、なかなか
大変なことだと思います。「思い通りのお式にできない。」「延期延期
で来られている方」「本当にお式は挙げられるのかしら」とご心配のこと
と思います。


こちらは、平安時代から伝わる貝遊びの「貝合わせ」を元に作られたものです。
その時代には、お嫁入りのお仕度の中に必ずといってご用意されていました。

今では、家財道具「主に電化製品でしょうか」。ひと昔前までは、花嫁仕度に
「着物」は欠かせないものでした。
〇留袖 〇訪問着又は付け下げ 〇色無地(紋付) 〇喪服 最低でも
ここらあたりまでは揃えて嫁がせていたと思います。
お稽古事をされている方なら〇小紋も持たせたでしょう。

私の母がよくこう言っていました。
『貴女が嫁ぐときには晴れ着(訪問着)と喪服をつくりましょうね。』
色無地や付け下げはお茶をしていたおかげで既に持っていましたので・・・・・
そいえば、絽の色無地もお茶をしていたおかげで持っていましたので、特別
作る必要はなかったです。

お稽古事をされている方は、必要な着物を作っている可能性が大ですので
それ以外をお仕度されれば宜しいかと思います。
ただ、今時期は「着物、着ないから」とおっしゃられる方が多く
段々と、日本の伝統的衣装が無くなりつつある現状に寂しさを感じます

着物を着られるということは、大変なこととみんなが承知していることです。
だからこそ、「さらり」と着物をお召しになられると素敵です。
是非、そんな方が増えることを期待します。

話は戻りますが、嫁入りのお仕度で着ないからいらない。と言われるのが
『喪服』です。本来ならお道具として持たせるべきものなのです。
喪服は、留袖と違って着る時は予測がつきません。だから前もってご用意
しておくことが大切なのです。

数十年前までは、ある地域(関西の方)では、袷と絽を持たせ単衣の喪服は
嫁いでから作る。何故なら、全て揃えて嫁ぐと「誰かしら亡くなるのを待っ
ている。」と思われるから単衣(透けない)の喪服は嫁いだ後と言われていま
した。
今は、袷と絽を作られて持たせれば宜しいかと思います。透けない単衣まで
作られる方は殆んどいらっしゃいません。(少なくとも私共の地域では)

喪服は葬の第一礼装となりますので紋を入れます。(書紋で5つ)

さて、この時に問題となるのが「紋」です。
実家の紋を入れる?もう嫁いでるから嫁ぎ先の紋?様々です。

「関東の方は父方で関西は母方の紋。」という風に地域によって紋の
入れ方が違っていました。
「おんな紋」という言葉を聞いたことがございますか?
私も嫁ぐまでは知りませんでした。
「おんな紋」とは、女性が代々受け継がれている紋のことです。
いわゆる母親が娘に伝えていくという習慣です。姓が変わっても女子が
途絶えるまで継承されます。

女性は、紋つきの着物を初めてつくるのは、『喪服』と言われています。
(ちなみに男性は一つ身です)
だからこそ大切な着物です。

《嫁入りのお道具としてお薦めの帯》

【帯清謹製】「植物や自然の柄文様」

黒留や訪問着(晴れ着)に結べる帯です。カチッとしていますので、
間違いのない商品です。

人間国宝・大場松魚の世界【となみ織物謹製】

おとなし目にみえますが、品も良くどんな着物にも合わせやすい帯です。

【洛陽織物 謹製】 「あぜなみ織」

お色からいってお嫁入りのお道具の帯とはいえませんが、
「あぜなみ織」の織技法は、特許登録商品です。立体感を有するうねり紋様織物の「あぜなみ織」の織成法は、地組織を畦彫りにて波形に形成することにより、うねり紋様を形成し、独特の陰影のあるボリューム感と生地のしなやかさが特徴となっています。

【藤原謹製】「正倉院文様尽くし」


嫁ぐときに持たされてもそこから20年30年は結べると思います。
「帯は妹のを借りてでも・・・・」といわれていますので、少々華やか
な方が宜しいかと思います。こちらですとお色が色々と入っていますので
無地ですとある程度のお色を持ってこられても大丈夫です。