寒染めのきもの

喪服をつくるなら寒染めをお薦めします

今日、女性の黒紋付きは不祝儀の際の正式礼装とされています。
その歴史は明治32年、永照皇太后が亡くなられたその際に宮内省(宮内庁)
が「喪服は、白襟紋付」と告知をした事がきっかけです。
その当時は上流婦人たちの風習でしたが、昭和に入って一般に定着したと言われ
ています。
男性の正式礼装である紋付き羽織袴は、江戸の武家の日常着でした。
後に上層町人が式服として着用するようになり、祝儀・不祝儀両用の礼服として
現代に引き継がれています。

先日お客様が喪服のクリーニングをご持参されました。その喪服に比翼がついて
あり、お客様も「何かしら」と不思議に思われたみたいです。
確かに昔は付け比翼か襦袢の上に対丈の比翼地を着ていたみたいです。
しかし、今は重ねることは弔の時は良くないと言う事で比翼は付けなくなりました。私も嫁ぐまで知りませんでした。
嫁いで20年は経ちますがまだまだ知らないことが多く勉強中と言えます。

今回は付け比翼を取ってクリーニング(丸洗い)をすることにしました。
その後、仕立て屋さんに持っていったら「この仕立て方は、比翼を取ろうとしたら、全部解かないといけないから、普通の仕立て代くらいかかるよ。」
と言われました。
仕立て一つにしても色々あるのだなと又一つ勉強になりました。


流水の水
        

流水の水を汲んでいた井戸です。

利休の愛した名水『柳の水』です。こちらは、平安時代末期に崇徳院の御所があった所です。
そこは、清泉があり、千利休が茶の湯に用い、そばに柳の木を植えて日が差すのを避けたと
伝えられています。
こちらの創業時(1870年)から以来、一度も枯れることなく今も尚、
お染・飲料水として使用していらっしゃいます。

染めは寒が良いと言います。お気付きになられた時がご準備の時だと思います。
むらたやのお誂えの喪服は、品質を大切にしております。
永くお持ちいただくお召し物、お道具としてご用意されるのが一番だと思います。

 

こちらは、むらたやの逸品です。
右から
松井清々 作
あだち雅一作
坂井教人 作
東京染め江戸小紋
江戸更紗
東京染め小紋「沢村貞子好み」より

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