お茶席の名古屋帯

お茶席でも「気軽に」というお席には、小紋と名古屋帯をお薦め致します。


流れるように施されている蔦の葉がどのシーズンでもお召いただけるように
色が付けてございます。糸を先に染めてそれをお召し機で織ったものです。
品が良くこれからの季節に良いです。



九寸名古屋帯(正絹)【弥栄織物謹製】「忍冬に華文様・淡グレー系色」



九寸名古屋帯(西陣織)【高島織物謹製】「九寸唐織 蜀江華文 白地 お太鼓柄」


九寸名古屋帯(正絹)【創作帯いまむら謹製】「牡丹唐草文様・全通」

 

~ちょっと小耳に豆知識~

「残心」という言葉をご存知ですか?
茶の湯の用語です。

その意味を紹鷗(千利休に教えた先生)は、
「道具は、取る時よりも、置く時により密にあれ」と教えているのです。

確かにそうですね。花瓶でもお茶碗でも取る時はさほど神経を使わなくても
粗相をすることが少ないものです。
ところが、置く段になれば、「ガチャン」などと大きな音をたてたり手を滑
らしたり大変です。

幕末の大老、井伊直弼は、「茶湯一会集」で亭主は客の姿が見えなくなるまで
見送る。そして再び炉辺に独座して独服するのが一会の極意だと教えています。

「残心」は、人だけでなくお道具のたたずまいに至るまで余韻を残すものです。