10月のお茶会の心得~これからのお勧め江戸小紋と小紋とそれに合う帯~

10月のお茶会の心得

10月は急に気温も下がり先日まで暑かったのにと、お客様も
おっしゃいます。お手伝いで動きますとどうしても汗をかきますので
「軽い帯が良いわ」とおっしゃられます。10月の間はそれでも大丈夫
と思います。しかしながら11月に入りますと流石に軽い帯ですと
着物との兼ね合いや釣り合わない可能性が出てきます。

11月になりますと炉開きが催されます
口切りとも呼ばれ、茶の湯の世界ではとても重要な行事で、寒い季節に
向けて炉を開くことを言います。伝統的に言えば11月1日頃に行われ
ますが、10月下旬に行う茶道家もいます。これは、暖かい季節に風炉を
使用するのをやめ、冬に向けて囲炉裏を使用するようになることを意味し
ます。
【炉開きの重要な要素】は、
夏の間は通常密閉されている炉を、儀式的に開く。これは暖かさを提供す
るために行われ、夏の明るく風通しの良い雰囲気を変化させ、より親密で
居心地の良い冬の茶道の雰囲気へ変化させたことを象徴しています。

11月の中の亥の日(11/7,11/19)に炉を開きます。
宮中では囲炉裏を開き猪のお肉を食べていました。体が温まるというので
食べていたようです。

茶事でもこの時に炉開きを行っています。しかしながらお仕事の方などは、
お手伝いが出来ずにいます。
逆にひどりにこだわらず、皆様が出席できるお日にちを選ぶ社中もございます。

炉開きは、障子の張替えや垣も青竹に変えます。すべてが一新します手間も
かかりますし、お道具にも気を使いますし、新しいお年をお迎えするという
気持ちがないとできません。

 

お客様の装い
11月の炉開き茶会では、寒い季節に備えて炉が開かれるため、ゲストは
フォーマルでありながら季節にふさわしいお着物を着るのが適切かと思わ
れます。付け下げまたは訪問着などの これらのセミフォーマルな着物は最
適です。勿論紋付色無地も紋があるため格があり良いです

炉開きでもその場の雰囲気にもよるかと思います。社中だけでの気軽に催す
のであるならば気張らなくても大丈夫です。逆にお客様の中に普段お会いす
ることのできないような方がご臨席されるような会であるならば気張るべき
でしょう。

お手伝いも同様です。
亭主は紋付の色無地から上のお着物でしょが、お手伝いの方は色無地もしく
は飛び柄小紋でも大丈夫です。

格式のある炉開きでしたら話は変わってきます。その時は皆様と歩調を合わ
せてくださいませ。

 

江戸小紋(正絹・未仕立て)【家内安全柄・薄紫色】

生地はもちろん高級浜ちりめんを使用しています。
型彫り、染め付け、全ての工程を手作業で行っているため、
着物になってお召し頂いたとき、色の濃淡が微妙にあらわれ
深みを感じます。シンプルな柄行きゆえに、帯のとりあわせも
幅広く、合わせる帯によってお茶席からお祝い事、また観劇や
お友達とのお遊びにとTPOの広さでは大変便利なお着物です。
また柄の中に細かく「家内安全」という文字が美術的にアレンジ
されたお品でございます。遠めから見たら無地感ですので勿論
お茶席向きです。

江戸小紋(正絹・未仕立て)【つづみと束ね熨斗柄・ピンク色】

生地はもちろん品質の良さでは名高い浜ちりめんを採用。お柄は
つづみの柄とおめでたい束ね熨斗の柄をバランスよく配置してご
ざいます。 伊勢の高級和紙に型彫りをして、染付をしていきます
が、それぞれの工程は全て経験を積んだ職人の手で行っているた
め、着物でお召しになった時の着姿は色の濃淡が微妙に現れて、
いっそうの深みを感じます。

[お勧めの帯]

正絹西陣織袋帯 【吉村織物謹製】 綾羅織 全通
《袷・単衣のスリーシーズン袋帯特集》

玄人好みの上質なお品を作る帯屋さんとして有名です。山桃の樹皮を
煮出した染色液を化学染料に配合して染め上げた糸を使用して、「よろ
け模様」を二重だてにして織上げ、幻想的な帯の表情を作り上げた、
まさに独創的な袋帯です。しかも総通しの全通ですので、お太鼓の
部分をあまり気にしなくてすむ安心な品。軽くて、しなやかな締め
心地は、どのようなお方にもお薦めできます。

正絹西陣織袋帯 【洛陽織物 謹製】 「乱菊、六通」

黒地に三色の菊が施されています。菊の中央が、水柿色・金糸雀色・藍白色
で外側の色とメリハリがあり菊の動いた感が感じられる柄となっております。
しゃれ袋として粋な雰囲気で結んで頂けます。
一つ、写真を私が取りましたので上手に撮れず良さが出てないのがとても
悔しいです。

 

正絹小紋 京染め[紋意匠に飛び柄華文]

金彩加工で縁取りされた柄に、白で染めた古典的な花柄を、品良く
飛び柄にあしらっています。 京染めではありますが、柄の雰囲気は
まさに東京感覚のオシャレな小紋です。丹後ちりめんの中に菱模様
を地柄で配置して、見る角度によって地模様の表情が変化します。
着る方の年代層の幅も広く、まさにお薦めのお品です。

 

型染小紋(正絹)[油滴天目茶碗のイメージで作られた]

油滴天目茶碗をイメージして、茶碗の黒い釉中に油の点滴に
似た小さな丸い斑点を型染で縦ストライプの紋意匠白生地に
色々なお色で施してございます。ここで4色以上のお色を使っ
ていますので、型紙も4枚以上使っていることになります。
全体にちりばめてから、上から一色お色を重ねます。そうする
と深みのある素敵なお色になります。正に油滴天目茶碗の様に
趣のあるお品となっています。

 

[合わせる帯]

九寸名古屋帯(正絹)【佐々木染織謹製】
「市松に陽と陰の唐華文様・グレーが入った青蘭色」

 

特選博多織紋八寸名古屋帯
【本場筑前博多 大倉織物謹製・誠之輔ブランド】

大倉織物の≪誠之輔≫ブランド。博多織の名門処の新柄です。真の良い
洒落帯を作っておられ、しなやかなハリと締め心地の良さを持つ上質な
博多織の帯です。小紋や紬の他、御召や江戸小紋など、普段使いのお着物
にもおすすめです。

こちらの、八寸名古屋帯は、白をベースに正方形のドット柄が幾何学的に
配してあり、数色のお色で施されてございます。おしゃれで粋な感じを
表現してございます。博多織伝統の平織を利用した織物でございます。

八寸名古屋帯 【大光織物 謹製】「吉野間道・六通」

吉野間道は名物裂の一種で、江戸時代に茶人や大名たちに愛されて
いた柄です。茶道において茶道具の袋や、掛け軸の表装などに使われ
ています。また、帯の柄などにも使われていてとても茶道と深いつな
がりのある柄です。しかし、合わせ方によって粋にもオシャレにもな
ります。油滴天目の小紋に合わせたらオシャレになるのではと思いました

また、気軽に普段使いできるお品ともいえるのではないでしょうか。