江戸小紋の柄は、型紙に模様付けされたものです。
表現される柄によって型紙の彫り方が違います。
鮫文様は江戸小紋の代表選手のようなもので、小さな点の連続で
図柄が構成されているのが特徴です。
色々ある文様の中でももっとも古くからある人気の文様ですので、
着物をよくお召しになる方ならお持ちになっているかもしれません。
円を描くように点が並んでいるので、茶道をする人や子供のお宮参り、
卒業や入学などの式典、友人や親戚の結婚式などの着物によく選ばれ
ています。鮫小紋は半円形を重ねた文様になっていて、半円形の曲線の
積み重なりが光を反射するので、着物の動きに合わせて美しくしなやか
な輝きを醸し出します。遠目で見ると光沢のある色無地に見えるのです
が、近くで見ると細かい匠の技に思わず感動します。
鮫小紋
青海波鮫小紋にたたき文様
七福神
こちらのように、文字を彫った型紙もございます。
こちらも遠目から見ると無地に見え、一瞬ですと何の柄かしらと考え
させられます。よくよく見ると文字が施されているのが分かります。
誠に粋なお召し物と思います。こちらの江戸小紋に洒落袋を合わせて
みてはいかがですか?
角通し
通し文様も江戸小紋の柄の1つで、角通しは細かい正方形が縦横に連続した
模様になっています。角通しは、鮫、行儀と並んで小紋三役の1つとして数
えられていて、先端が正方形の彫刻刀で彫り抜いた錐彫りの型紙で染められ
ています。縦にも横にも筋を通すという意味を角通しは持っているので、非常
に格の高い文様です。同じ大きさ、同じ間隔で並んでいる模様を通しと呼び、
角通しは中の模様が正方形ですが、丸通しは中の模様が丸になっています。
行儀
行儀の柄は、斜め45度に小さな点々が規則正しく配列されています。
規則正しいことにより行儀作法の「礼を尽くす」という意味を持つ文様
です。45度は大切な相手にに挨拶をする時の最も丁寧なおじぎの姿と
いわれています。折り目正しく礼を尽くす。そんな振る舞いにふさわし
い文様といえるでしょう。
万筋
縞を染める型紙は、大変高度な技術が必要で、単に縞を彫っただけでは、
型紙がヒラヒラして、染める時にヘラがあてられません。だからこそ
「糸入れ」という作業が施されています。
まず第一にあらかじめ型地紙を2枚にはがしておいて、その2枚を重ねて
縞を彫ります。 彫り終わったら2枚にバラして、その間にに絹糸を横に
何本も張ります。 そして縞がずれないように2枚を柿渋で張り合わせます。
この技術は、重要無形文化財にも指定され、大変高度です。
今ではとっても稀少な技術となっています。
大小あられ
大小あられは、江戸小紋の文様の中でも人気の高い文様のひとつです。
薩摩藩島津家のお定め柄でした。
鮫(さめ)・行儀(ぎょうぎ)・通し(とおし)の江戸小紋三役に、
縞(万筋)・大小あられを加えて江戸小紋五役といいます。
三役、五役の文様は紋を入れることで略礼装とすることができる「格」
のある文様です。
紋をいれずに、お好みの名古屋帯などで気楽にお召し頂けます。
品よくお出かけの時に宜しいのではないでしょうか。
西陣まいづる謹製 袋帯
青海波の柄を洋風にアレンジした都会感覚の柄になっております。
江戸小紋にあわせてお締め頂くと着用の場が広がります。
小森織物謹製の九寸名古屋帯です。
柄は菊の文様でベージュと紫系のお色の段々となっております。
格の高い帯ですので江戸小紋や付け下げ、無地に合わせられます。
加納幸謹製の袋帯です。
薄いベージュ色の地に、細やかな鹿の子絞りのような柄で、ランダムな
市松模様を配置した上品なお品です。
志都香謹製
銀白地に熨斗の柄で色の配色のブルーが綺麗に施されています。
江戸小紋でも紋付の着物に合わせられと略礼装となり重宝します。
色糊調整
江戸小紋について詳しくは→こちらからどうぞ
きもの むらたや
TEL 0856-22-0095 (代表)
TEL 0856-22-0098 (ネット専用)
商品に関するお問い合わせは 、こちらまで